企業における節電のポイント / 太陽光発電のライフソーラー

お役立ちコラム

企業における節電のポイント

2022.9.23

電気料金の上昇の負担軽減などのため、日本政府は、一定の節電をした家庭や企業に対し、幅広く使えるポイントを還元する新たな支援制度を導入する方針を固めました。
本日は、企業における節電のポイント、電気代の仕組み、電力問題等について、解説します。

 


電気代の仕組み

月々の電気代は、電力会社によって、基本料金や電力量料金が異なっていますが、契約容量で決まる基本料金と、使用電力量に応じて計算する電力量料金に、再生可能エネルギー発電促進賦課金を加えた合計額で決まります。

また、電力量料金は、使用電力量に基いて算定し、「燃料費調整額」を燃料費の変動に応じて加算あるいは差し引いて計算します。

それを図にすると以下の通りです。

基本料金   電力量料金   再エネ賦課金
           
電力量料金単価  × 一カ月の使用電気量

再生可能エネルギー
発電促進賦課金単価

    ±     ×
  燃料費調整単価  × 一カ月の使用電力量   一カ月の使用電力量

燃料費調整単価は、電気をつくるために必要な燃料(原油・LNG・石炭)の価格に影響し、市場や為替などの外部要因により変動します。

再生可能エネルギー発電促進賦課金単価は、再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定価格で買い取ることを国が約束した制度(「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」)によって変動し、賦課金という形で徴収されます。

また、電気料金に占める費用の内訳は以下のような図に示すことが出来ます。

電気料金に占める費用内訳
           
事業者の裁量で算定される費用 法令等により算定される費用
           
自社電源から調達する場合
託送料金 ・送配電部門の人件費
  ・送配電部門の修繕費
  ・送配電部門の減価償却費
  ・送配電部門の固定資産税
  ・電源開発促進税
  ・賠償負担金
  ・廃炉円滑化負担
  ・その他
燃料費   減価償却費
修繕費   その他経費
     
     
     
     
     
他社電源から調達する場合      
購入電力量     法人税等 消費税等 固定資産税
           
人件費   その他経費 再生可能エネルギー発電促進賦課金

託送料金とは、電気を送る際に小売電気事業者が利用する送配電網の利用料金として一般送配電事業者が設定するもので、経済産業大臣の認可が必要です。

新規参入する小売電気事業者だけではなく、既存の大手電力会社の小売部門が送配電網を利用する際にも、各社が販売した電気の量に応じて託送料金を負担します。

なお、託送料金には送配電部門における人件費、設備修繕費、減価償却費、固定資産税のほか、電源開発促進税、賠償負担金、廃炉円滑化負担金等が含まれます。

電源開発促進税は、発電施設等の設置の促進及び運転の円滑化を図る等のための財政上の措置並びにこれらの発電施設の利用の促進及び安全の確保並びにこれらの発電施設による電気の供給の円滑化を図る等のための措置に要する費用に充てるための税で、納税者である一般送配電事業者が、電気料金(託送料金)の一部として需要家から徴収します。

賠償負担金は、「原子力災害からの福島復興の加速のための基本指針(2016年12月閣議決定)」に基づき、福島第一原子力発電所の事故以前から原子力損害の賠償のために備えておくべきであった総額約2.4兆円を40年程度で回収するため、電気料金(託送料金)の一部として需要家から受け取ります。

廃炉円滑化負担金は、「エネルギー基本計画(2018年7月閣議決定)」で示されている原発依存度の低減というエネルギー政策の基本方針の下、円滑な廃炉を促すために原子力発電所の廃炉に伴って一括して生じる費用を分割計上する費用として、電気料金(託送料金)の一部として需要家から受け取ります。

 


電力問題①電力需要のひっ迫

日本政府は、2022年の夏、電力需給のひっ迫に備えるため、対策をまとめるため関係閣僚会議を5年ぶりに開催しました。

家庭や企業に対して数値目標付きの節電までは求めないものの、2015年度以来7年ぶりに全国に10ある電力管内すべてに対して節電要請を行い、産業界や自治体には緊急時の連絡体制を確立するよう呼びかけました。

対策では、電力会社に対しては、休止中の火力発電所の再稼働やLNG=液化天然ガスなど燃料の追加調達を促し、再生可能エネルギーによる電源の最大限の稼働を図るとともに安全性の確保された原子力発電を最大限活用すること等が盛り込まれました。

さらに2022年の冬は2012年度以降で電力需給が最も厳しい見通しとなっています。

このため法律に基づき、企業などに対して電力消費を抑えるよう求める使用制限令の検討を進めるほか、万が一に備え、計画停電の準備も進めるとしています。

また、電力需給がひっ迫する可能性がある場合には、いち早くその可能性を知らせる「電力需給ひっ迫注意報」を新たに設けました。

その背景には2022年3月、東京電力管内で「電力需給ひっ迫警報」が初めて出されましたが、発令が前日の午後9時すぎと遅く、家庭や企業の間で節電に取り組むのが遅れたという批判が相次いだことがあります。

このため経済産業省として少しでも早く節電の必要性を周知しようと注意報を設けることにしたのです。

電力需給ひっ迫
準備情報
ピーク時の電力需要に対する供給の余力・予備率が5%を下回ると予想される場合、
前々日の午後6時をめどに経済産業省のホームページなどで注意を呼びかけることにしています。

 

電力需給ひっ迫
注意報
前日の段階でも予備率が5%を下回ると予想される場合、
午後4時をめどに「電力需給ひっ迫注意報」を発令します。

 

電力需給ひっ迫
警報
さらに、予備率が3%を下回ると予想された場合には、対策を強化するため、
「電力需給ひっ迫警報」を発令し、一層の節電を呼びかけることにしています。

何故、電力需給がひっ迫するのでしょうか。

要因は、火力発電所の供給力が落ちていることがあります。
太陽光発電の導入拡大で火力発電は出力を落とす必要があり、稼働率が低下して採算が悪化しました。
また、発電所の老朽化とあいまって休止や廃止が相次ぎました。
さらに2022年3月、東北地方で震度6強の揺れを観測した地震で、首都圏に電力を送る火力発電所の設備が壊れたことも影響しています。

 


電力問題②電気代の高騰

ご存知のとおり、電気代が高騰しています。ここでは、その理由についてご紹介します。

その理由は以下のとおり3つです。

1. 電力会社による電気料金プランが値上がりしたため
2. 燃料費調整額が値上がりしたため
3. 再生可能エネルギー発電促進賦課金が値上がりしたため

それぞれについて、補足します。

【電力会社による電気料金プランが値上げ】
前述しましたように「電気代(電気料金プラン)は基本料金(最低料金)+電力量料金±燃料費調整額+再生可能エネルギー発電促進賦課金」で構成されており、基本料金(最低料金)と電力量料金は、電力会社が料金を決めています。

昨今、電力需要逼迫や電力市況の悪化、2022年3月以降のウクライナ情勢の影響などさまざまな理由で電力を調達する価格なども悪化し、電気料金の値上げ、また、値上げ更新を余儀なくされた電力会社があります。

【燃料費調整額が値上げ】
2022年7月28日、旧一般電気事業者(九州電力、北海道電力、東北電力、東京電力EP、中部電力ミライズ、北陸電力、関西電力、中国電力、四国電力、沖縄電力)が2022年9月分の燃料費調整単価を発表しました。

九州電力に限らず、日本の電気事業者が発電している電気の多くは、石炭や液化天然ガス(LNG)などを燃料とした火力発電の稼働状況に基づき出来ています。

それは、全体の発電電力量に対して、石炭は29.7%、液化天然ガスは37.6%も占めており、国の電気発電は石炭と液化天然ガスに反映、成立しているのがわかります。

さらに、ほとんどの燃料を海外からの輸入業務に頼っている上、石炭や液化天然ガスが高騰すると、燃料費調整額(電気料金)も比例して値上がりしてしまうのです。

【再生可能エネルギー発電促進課金が値上げ】
2022年3月25日、経済産業省資源エネルギー庁が2022年5月分から2023年4月分までの再生可能エネルギー発電促進賦課金単価を3.45円/kWhで発表しました。
これは、昨年よりも0.09円/kWh値上げされたことになります。

 


電力問題を解決するために取り組むべき節電のポイント

節電ポイントとは、家庭や企業が電気の効率的な使い方に取り組めるよう、節電プログラムへの登録や参加を促す取り組みとして、節電プログラム促進事業への参加が認められた電力会社の節電プログラムに登録した家庭や企業が得られるポイントのことです。

経済産業省の電気利用効率化促進対策サイトによると、2022年冬の厳しい電力需給ひっ迫に備えつつ、電気料金に高騰にも対応するために「節電プログラム促進事業(令和4年度電気利用効率化促進対策事業)」が始められました。

なお、節電プログラムに登録した場合に家庭や企業が電力会社経由で付与されるポイントは次の通りです。

・低圧(契約電力が50kW未満)の家庭……2,000円
・高圧・特高(契約電力が50kW以上)の法人……20万円

低圧の法人については、需要地点単位で付与されますが、高圧・特高の企業は法人単位での付与になります。
電力会社を変更して参加表明しても再びポイントがもらえることはありません。

2022年8月4日~12月31日の間に、家庭や企業が電力会社に対し、節電プログラムに登録した場合に節電ポイントを得ることができます。登録した場合のポイントは早ければ8月中にも付与される見込みです。

また、節電プログラムへの申請方法は、ご契約している電気会社によって違いがありますので、電力会社の案内(電力会社の節電プログラムサイト、電話など)に従って下さい。

なお、九州電力では、「おトクに・楽しく節電キャンペーン2022」として7~9月、節電量に応じたポイントがプレゼントされています。

その他の電力会社については、以下のとおりです。

北海道電力:ほくでん 夏の節電キャンペーン」を開催。家庭などの低圧向けのみですが、8、9月の電気使用量が前年よりも5%以上節電できた契約者に、抽選でQUOカード5000円分のプレゼントキャンペーンを開催しています。

東北電力:「よりそうeネット」で、夏の省エネチャレンジキャンペーンを開催。6~10月に前年より5%以上節電できたときに2万人を対象に抽選でポイントをプレゼントされています。

東京電力:「TEPCO 省エネプログラム2022」として、6月8日~9月30日に節電した量に応じてポイントをプレゼントされています。

中部電力:「NACHARGE(ネイチャージ)」として、7月1日~8月31日に節電した量に応じてポイントをプレゼントされています。

北陸電力:「みんなde節電チャレンジキャンペーン」として、7~9月の電気の使用量について、前年同月と比較した削減量の順位に応じてポイントをプレゼントされています。

関西電力:「夏の節電プロジェクト2022」として7月4日〜9月30日、節電が必要な日時に、標準的な使用量よりも節電した分に応じてポイントが付与されます

中国電力:「夏の節電チャレンジキャンペーン」として8、9月分の電気使用量について、前年同月と比べ3%以上の節電を達成した場合、達成度合いに応じて、抽選でポイントがプレゼントされています。

四国電力:おうちの節電チャレンジキャンペーン」として8、9月分の各月の電気使用量を検針期間の日数で割った「1日あたりの使用量」について、前年同月と比較し、3%以上削減いただいた契約者について、各月ごとに抽選しポイントがプレゼントされています。

 


自家消費型太陽光発電の導入がおすすめ

最後に電力問題を解決する方法をご紹介します。

結論から申し上げますと、まだまだ、電気代の高騰化が予測される中、自社家屋や戸建ての家をお持ちの方は太陽光と蓄電池を設置して電気の自給自足をすることをおすすめします。

ただ、経産省の省エネポータルサイトでは、次のような業態別に具体的な節電につながる取り組みが紹介されていましたので、少しご紹介します。(公表されている取り組みは夏用)

<業態>:オフィスビル、卸・⼩売店、⾷品スーパー、医療機関、ホテル・旅館、飲⾷店、学校(⼩・中・⾼)、製造業

<オフィスビルでの省エネ項目>
照明は、執務室の照明を半分程度間引きすると、建物全体で12.7%の節電効果があります。
使⽤していない会議室や廊下を消灯した場合でも3.3%ほどの節電効果が見込めます。
ただし、労働安全衛⽣規則の基準値(精密作業300Lx、普通作業150Lx、粗な作業70Lx)に注意して下さい。

空調は無理のない範囲で設定温度を調整することで4.1%の節電効果があります。
使用していないエリアの空調を止めることでも2.4%の効果があるといいます。

⻑時間席を離れるときはOA機器の電源を切るか、スタンバイモードにすることでも2.8%の節電効果が期待できます。

<製造業での省エネ項目>
製造業では設備ごとの省エネ項目に着目します。とくに照明をLEDに交換すると、大きな省エネ効果が見込めます。自治体によっては、補助金が出る場合もあります。勿論、太陽光発電を導入する際も補助金が出ます。

ぜひ、皆様も「電力問題の解決」の取組みとして、太陽光発電や蓄電池の導入をご検討ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。