脱炭素先行地域について解説! / 太陽光発電のライフソーラー

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脱炭素先行地域について解説!

2022.12.26


2050年カーボンニュートラル達成に向けて企業だけでなく自治体も脱炭素化を求められています。
そこで今回は脱炭素先行地域について解説させていただきます。

 


脱炭素先行地域とは

2020年10月、菅前総理が「2050年カーボンニュートラル達成」を目指すことを表明したことによって日本の脱炭素化へ向けた動きが活発化しています。
カーボンニュートラルとは2050年までに温室効果ガスの排出を全体として実質ゼロにすることを目指す状態のことです。
実質ゼロとは温室効果ガスの排出量と森林等の吸収量を差し引きゼロにするということです。

脱炭素先行地域とはこのカーボンニュートラル達成に向けたモデルとして選ばれた地域のことを表します。
脱炭素先行地域が行うべき取り組みは7つに分けることができます。

① 再エネポテンシャルの最大活用による追加導入
 ・先行地域内で消費する電力をできるだけ先行地域内の再エネで賄うため、再エネポテンシャルを最大活用して再エネ発電設備を導入する
② 住宅・建築物の省エネ及び再エネ導入及び蓄電池等として活用可能なEV/PHEV/FCV活用
 ・地域特性や気候風土、エネルギーレジリエンスのニーズ等に応じつつ、住宅・建築物の省エネ性能向上と再エネ・創エネ設備の導入、充電設 備・充放電設備とEV/PHEV/FCVの導入に取り組む
③ 再生可能エネルギー熱や未利用熱、カーボンニュートラル燃料の利用
 ・熱需要とうまく組み合わせながら、再エネ熱や再エネ由来水素、合成燃料等の化石燃料に代替する燃料の利用を進める
④ 地域特性に応じたデジタル技術も活用した脱炭素化の取組
 ・都市部の街区、農山漁村、離島等の地域特性に応じて、脱炭素化を図る
⑤ 資源循環の高度化(循環経済への移行)
 ・地域住民の日常生活の中での行動変容を促しながら、地域特性に応じた先進的・高度な資源循環を進める
⑥ CO2排出実質ゼロの電気・熱・燃料の融通
 ・エネルギー需要に対し不足する分は、CO2排出実質ゼロの電気・熱・燃料を融通する
⑦ 地域の自然資源等を生かした吸収源対策等
 ・森林や里山、都市公園・緑地等の地域の自然資源を適切に整備・保全することで、林業を活性化しつつCO2吸収量を確保するとともに、 木材資源を活用して炭素の長期貯蔵を図る

参考:地域脱炭素ロードマップ(概要)

これらの取り組みを、地域の特性等に応じて組み合わせて実行することによって地域の脱炭素化を目指します。

脱炭素先行地域に選ばれる要件は以下のようになっております。

1-1 2030年度までに、脱炭素先行地域内の民生部門(家庭部門及び業務その他部門)の電力消費に伴うCO2排出の実質ゼロを実現すること
1-2 地域特性に応じた温暖化対策の取組(民生部門の電力以外のエネルギー消費に伴うCO2やCO2以外の温室効果ガスの排出、民生部門以外の地域と暮らしに密接に関わる自動車・交通、農林水産業等の分野の温室効果ガスの排出等についても、地球温暖化対対策計画と整合する形で地域特性に応じ少なくとも1つ以上の取組を実施する計画となっていること)
2 再エネポテンシャル等を踏まえた再エネ設備の最大限の導入
3 脱炭素の取組に伴う地域課題の解決や住民の暮らしの質の向上
4 脱炭素先行地域の範囲・規模の特定
5 計画の実現可能性(計画の具体性、関係者の調整方針等)
6 取組の進捗管理の実施方針及び体制
7 改正地球温暖化対策推進法に基づく実行計画の策定等

引用:脱炭素先行地域づくりガイドブック

 


脱炭素ドミノとは

2050年カーボンニュートラル達成に先駆けて、政府は2030年までのおよそ10年間は「勝負の10年」であり、国内外で脱炭素ドミノを起こしていく必要があると表明しています。

脱炭素ドミノとは2050年のカーボンニュートラル達成のためのモデルとして選ばれた脱炭素先行地域を起点として各地域に脱炭素化への取り組みや意識が波及していくことを表します。

一度に日本全ての脱炭素化を図るのではなく地方事に進めていくことで将来的に日本全体での脱炭素化を目指します。

 


第一回脱炭素先行地域の結果

第一回の選定結果では全国102の地方自治体から79件の計画提案があり、その中から26の地域が脱炭素先行地域として選定されました。

第一回脱炭素先行地域選定結果

北海道 石狩市
北海道 上士幌町
北海道 鹿追町
宮城県 東松島市
秋田県 秋田県
秋田県 大潟村
埼玉県 さいたま市
神奈川県 横浜市
神奈川県 川崎市
新潟県 佐渡市
長野県 松本市
静岡県 静岡市
愛知県 名古屋市
滋賀県 米原市
大阪府 堺市
兵庫県 姫路市
兵庫県 尼崎市
兵庫県 淡路市
鳥取県 米子市
島根県 邑南町
岡山県 真庭市
岡山県 西粟倉村
高知県 梼原町
福岡県 北九州市
熊本県 球磨村
鹿児島県 知名町

引用:脱炭素先行地域選定結果 https://www.env.go.jp/content/000039031.pdf
 

鹿児島県は知名町、和泊町、リコージャパン、一般社団法人サステナブル経営推進機構の4者が提案した「ゼロカーボンアイランドおきのえらぶ」が脱炭素先行地域に選定されました。

沖永良部島の系統末端部の地区において、再エネ・蓄電池・マイクログリッドを導入し、自立分散型電源を確保することにより、島外からの化石燃料に依存し、台風時の停電など大きなリスクを抱える離島特有のエネルギー供給の課題解決に貢献します。

今後、自治体だけでなく企業も含めた地域全体で脱炭素化を求められることが予想されます。

脱炭素化を行うにあたって自家消費型太陽光発電の導入をおススメいたします。
自家消費型太陽光発電を導入すれば企業の脱炭素化を行いながら、近年上昇している電気代を中長期的に削減することも可能となります。
電気代の高騰の原因である燃料調整費や再エネ賦課金は今後も上昇を続けることが予想されるため、それに伴い電気代も上がり続けることが考えられます。

脱炭素化でお困りでしたら何なりとお申し付けください。

最後までお読みいただきありがとうございました。