【令和6年度】環境省の太陽光発電に関する補助金をまとめて解説!
今回は環境省から発表された省エネ・再エネで活用できる補助金の、令和6年度概算要求をご紹介させていただきます。
環境省概算要求額
全体として概算要求額は上昇しております。
令和5年度(2023年度)当初予算は3,237億円でしたが、令和6年度(2024年度)概算要求額・希望額の合計は4,317億円と133%増という結果になっています。
令和5年度当初予算額 | 令和6年度概算要求額・要望額 計 | 令和6年度(令和5年度比較) | |
一般会計 | 1,490億円 | 1,862億円 | 125%増 |
エネ特 | 1,747億円 | 2,455億円 | 141%増 |
一般会計+エネ特 | 3,237億円 | 4,317億円 | 133%増 |
環境省の重点施策としては2023年度から引き続き、炭素中立(ネットゼロ)、循環経済(サーキュラーエコノミー)、自然再興(ネイチャーポジティブ)が達成される経済・社会への転換を掲げています。
また「公害の防止や健康被害の補填・救済」と「東日本大震災・原発事故からの復興・再生」の二つを環境省の不変の原点を追求する取り組みとしています。
これらの取り組みや目標達成に向けて省エネや再エネに活用可能な補助金が多数用意されています。
【環境省】民間企業等による再エネ主力化・レジリエンス強化促進事業
※令和6年度要求額 19,337百万円(令和5年度当初予算4,260百万円)
こちらの補助金は7つの事業に分けられます。
(1)ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業
(2)新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業
(3)再エネ主力化に向けた需要側の運転制御設備等導入促進事業
(4)離島等における再エネ主力化に向けた設備導入等支援事業
(5)平時の省CO2と災害時避難施設を両立する新手法による建物間融通モデル創出事業
(6)データセンターのゼロエミッション化・レジリエンス強化促進事業
(7)公共施設の設備制御による地域内再エネ活用モデル構築事業
ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業
上記の補助金のうち、法人がオンサイトの自家消費型太陽光を導入する際に使える補助金が、「(1)ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」です。
本事業の太陽光発電設備の補助額は
①太陽光発電設備(定額)
・購入モデル:4万円/kW
・PPA・リース:5万円/kW
・戸建て住宅(PPA・リース):7万円/kW
※戸建て住宅の購入モデルは対象外
②蓄電池:定額(上限:補助対象経費の1/3)
③充放電設備:EVをV2H充放電設備とセットで購入する場合に限り、蓄電容量の1/2×4万円/kWh補助
④電気自動車:未公表(昨年度は車種別に一定額を上限に補助)
となっています。
新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業
新たな手法による再エネ導入・価格低減促進事業は、7つの補助事業に分けることができます。
①建物における太陽光発電の新たな設置手法活用事業(補助率1/3)
駐車場を活用した太陽光発電(ソーラーカーポート)について、コスト要件(※)を満たす場合に、設備等導入の支援を行う。
②地域における太陽光発電の新たな設置場所活用事業(補助率1/2)
営農地・ため池・廃棄物処分場を活用した太陽光発電について、コスト要件(※)を満たす場合に、設備等導入の支援を行う。
③窓、壁等と一体となった太陽光発電の導入加速化支援事業(補助率2/3、1/2)
住宅・建築物の再エネポテンシャルを最大限引き出し、太陽光発電設備の導入を促進するため、窓、壁等の建材と一体型の太陽光発電設備の導入を支援する。
④オフサイトからの自営線による再エネ調達促進事業(補助率1/2)
オフサイトに太陽光発電設備を新規導入し、自営線により電力調達を行う取組について、当該自営線等の導入を支援する。※令和6年度は、継続事業のみ実施し、新規募集はしない。
⑤再エネ熱利用・発電等の価格低減促進事業(補助率3/4、1/3、1/2)
地域の特性に応じた、再エネ熱利用、未利用熱利用(工場廃熱等)、自家消費型再エネ発電(太陽光発電除く)等について、コスト要件(※)を満たす場合に、計画策定・設備等導入支援を行う(温泉熱の有効活用のための設備 改修含む)。
⑥熱分野・寒冷地での脱炭素化先行モデル創出事業地域(補助率3/4、2/3)
地域の再エネ電気・再エネ熱・未利用熱等を活用した、(a)熱分野でのCO2ゼロに向けたモデル、(b)寒冷地での脱炭素化のモデル、のいずれかに該当する先行的な取組について、その計画策定や設備等導入を支援する。
⑦新たな再エネ導入手法の価格低減促進調査検討事業(委託)
新たな再エネ導入手法に関する調査検討を行い、その知見を公表し、横展開 を図る。
ソーラーカーポートの導入を検討されている事業者さまは①の補助事業を活用すれば補助率が1/3となります。
農地や水上の活用を検討されている方は②の補助事業を活用すれば1/2の補助を受けとることができます。
【環境省】工場・事業場における先導的な脱炭素化取組推進事業(SHIFT事業)
※令和6年度要求額 9,000百万円(令和5年度当初予算3,685百万円)
①CO2削減計画策定支援(補助率: 3/4、補助上限: 100万円)
②省CO2型設備更新支援
A:標準事業(補助率:1/3、補助上限:1億円)
B:大規模電化・燃料転換事業(補助率:1/3、補助上限:5億円)
C:中小企業事業(補助上限:0.5億円)
③企業間連携先進モデル支援(補助率:1/3、1/2、補助上限5億円)
④補助事業の運営支援(委託)
こちらは中小企業含む工場や事業所の脱炭素の主に計画を立てる際に使える補助事業となっています。
まとめ
近年高騰する電気代の対策として有効な自家消費型太陽光の導入に活用可能な補助金が多数用意されています。
補助金を活用してお得に電気代の削減に取り組んでみてはいかがでしょうか?
興味のある方は弊社の担当者がご案内いたしますので、一度お問い合わせください。